Lipless suming70 WP
過日の週末。
釣行機会をみすみす逸し、
デスクに向い、PCの前ながら、
脇に置きあるルアーボックスに手が伸びて、
ふと思い立ち、あれやこれやと考え巡らせ、
これやそれやと、試行錯誤。
概ね見当がついた辺りで、小雨降る中、釣具店へと。
数点のパーツを手にし、帰着後ゴソゴソ、再試行錯誤。
かつて破損したルアーの残骸で数度試し、ウム。
いざ。
sumlures/Lipless suming70 sp 改め
Lipless suming70 WP (WP=ダブルプロップの意)へとアレンジ。
(カラーは今年の新年初売りで入手したWILD-1オリジナルカラー)
普段は、めったにルアーに手を入れることは無く、
(対象魚種によっては、先人に習い、必ず手を入れるものもあるけれど)
時折、不注意などで破損してしまったルアーを、
なんとかならんものか と、ものの試し を行う程度。
決まってそのようなルアーは日の目を見ることもなく、
いやいや、投げさえすることもままならないことが通例だったり。
曲がりなりにも、モノヅクリやデザインの仕事に関わる上で、
完成されたものに手を入れることをあまり好まず、
ましてやお気に入りの制作者の作品であればなおさらのこと。
また、どこまで創り手の意図を汲むことが出来、
釣果を出せるかということも愉しみのひとつであったり。
さらには、手を加えてしまうことで、際限なくやりこんでしまう恐れもあったりと・・・・・
そんな私が、恐れ多くも、今回大切なルアーに手を加えたのは、
先日、ようやく釣れたブラックながら、
釣りたいルアーで釣れなかったことがひとつの要因。
(もちろん、使い込みが足らず、自身の精進不足が原因なのだけど。)
もうひとつは、純粋な遊び心・出来心から。
ん?純粋?ホンマかいな・・・・・・
sumluresのsumingの系譜。
suming70(F・SP・S)をはじめ、
サミング40CW、サミング50CW、サミング90CW、サミングプロップ105CW。
サミングマサ、昨年リリースされたリップレスサミング、
さらにはリップレスサミングじゅん屋モデル・・・・・・
あっ、サミングマサは釣り人やった・・・・・
とその系譜は幅広く、今尚発展の最中かと。
ひとつのシリーズで、これだけのバリエーションが多いルアーも類希で、
この展開を見ても、サミングの基本的な、普遍的なルアーとしての要素を窺い知る。
そんなサミングの中から、今回手を加えたのがリップレスサミング。
手など加えず釣れるルアーなのは重々承知。
サムルアーズユーザーの方々が実釣で好釣果を上げ、
私自身も、サイズはともかく、実感として理解している所存。
そんなリップレスサミングに、
純粋な遊び心・出来心から、今回加えた機能は
泳層を使い分けること。
アピール力を上げること。
この二点。
(ただし、ステイする機能は失したが)
また、本当にそんな機能が必要かどうかは別として。
方法はいたってシンプル。
プロペラをつけること。
これにより、ルアー自体の重量が増え、シンキングとなり、
リーリングとロッドの操作により、泳層を操り、
水流をおこすプロペラが、
ステルスなリップレスサミングを、ゼロ戦へと変貌させる。
誤解を恐れず記しておくと、
昨今流行のダブルプロップルアー。
色々な所から、色々なタイプのものが出回っているようで、
ネコも杓子もプロペラ、プロペラ・・・・・
といった時代の流れに迎合するつもりではない、あくまでも。
確かに、この手のルアーは釣れると耳にもし、私自身もいくつかは手元にある。
が、その殆どが「プロペラを付ける事のみが目的」のようなルアーで、
プロペラを外すと・・・・・・?といった具合。
それに対し、プロペラなんぞ無くとも元々釣れるルアーにプロペラを付ける。
そんな、遊び心のひとつ。ひとつの異なったバリエーションとして。
釣りという遊びの中のひとつの楽しみとして。
そして、手を入れるからには、最大限の敬意と注意を払い、
最小限の細工を試みる。
そんな試行錯誤の末、非常にシンプルで無理することなく、
ボディーには何一つ傷をつけることも無く、
ノーズとテールにプロペラを装着。
その出来栄えが、意外に良いと、自画自賛。
指でプロペラを回しては、少しニンマリ。
正直、これは「モロタ!」と心に秘めて、
こんなひと時も愉しい釣りの一面だと、
次の釣行へ想いを馳せる、休日の夕刻。