浮く。
私が釣りを始めたきっかけ。
これまでに何度かこのブログにも書き記したけれど、
それは、旅の途中で見た、
カヤックで川を下りながら、時折岸辺に上がり、
ゆったりとした時間の中で、竿を振る光景に心打たれ、
その美しい自然に棲んでいるであろう、魚への釣り遊びに惹かれたこと。
その旅から数年後。
時間は幾分掛かったけれど、釣りを始め、覚えることが出来、
今では、様々な魚たちをターゲットに、
春夏秋冬、四季折々、自然の恩恵を受けながら、
湖へ、海へ、川へと、節操のない釣りを愉しむに至る。
そんな 釣り に夢中になっている中、
忘れ去ってしまっていたかのような、モノを3年前に手に入れた。
たまたまの機会ではあったけど、道具との出会いはそんなことも多い。
そう、カヤック。
STEARNS spree two
(ナチュラムでも既にお馴染み。)
この艇。いわゆる、インフレータブルカヤックというヤツで、
空気で膨らます類のもの。
傍から見れば、カヤックと、ゴムボートのあいのこみたいな成りだけれど、
ご多聞に漏れず、この日本の住宅事情や、
自身の経済状況云々・・・・・により、
理想のそれとは少々かけ離れてはいるものの、
のんびりと遊ぶには充分な機能を備えており、
思いの外しっかりとした造りの艇で、
直進性も高く、安定感もまずまずである。
未だ、川下りの夢半ばながら、2級の瀬程度なら問題ないとのこと。
面倒くさそうな空気入れも、フットポンプで3~5分もあれば直ぐに出艇でき、
後片付けも5分、かかっても10分未満。
帰宅後にはしっかりと干し、乾燥させる必要はありますが、
いやいや、見た目以上になかなかの艇だと自賛。
そんな私の艇。
手に入れてから既に三年が経つ。
その間、例年、気候のいい琵琶湖に幾度と浮いたが、
残念ながら、手にはいつもパドルのみ。
とにかく、水面を、舐めるように、漕ぎ進む事そのものが楽しくて。
と、言えば聞こえはいいが、漕ぐことで精一杯だったとか・・・・・・
ただ、のんびりと、ゆったり浮き、漕ぐだけで、
十分気持ちが満たされていたことは事実。
そんな、カヤック。
今夏、魚が沖へと遠くなっている季節に、
一度、竿を片手に、浮かんでみようと。
そんなふうに、企んでいたのだけれど、
生憎、他の魚に夢中になって、浮くこと叶わず夏が終る。
基本的には、陸からの釣りが好き。
仲間との海への釣行の多くは、ボートや乗り合い船であり、
かつては、琵琶湖でバスボートやレンタルボートに勤しんだ時期もあったけど、
地に足ついて、ふんばって、自由に動き、自由に休む、気軽に。
時折気付く、足元の小さな自然の変化、季節の移ろいなんかに、
心を打たれながら、竿を振る。
そんな陸からの釣りを主としているのだけど。
季節も徐々に進行し、秋が深まるこの時期。
湖畔の木々や取り囲む山々も、少しずつ色付き始める、美しい季節。
そんな秋、本格的に水温・気温が下る前、
竿を片手に、近々浮いてみようと企んでいるところ。
もちろん、釣れるか釣れないかは、二の次として・・・・・