春の海で遊ぶ

京都釣組

2012年04月19日 11:11


春の海で遊ぶ。



過日の釣行。

久しぶりの休日を洋上で過ごす。


生憎、今年の初魚を琵琶湖で獲ること叶わず、

予定通り?海での釣果が先を越す・・・・・



私は、基本的に岸からの釣が好きだ。

魚を求め歩き、足で稼ぎ、地に足突っ張って、獲る。

時には歩く足を止め、様々なモノに目を配り、季節や時間の流れを愉しんだり。


だからと言って、船やボートでの釣りが嫌いなわけでなく、

むしろ、そんな釣りも好きではある。

のんびりと、波に揺られながらの釣りも一興。

岸でも、船・ボートでも、魚を探しながらの釣りは愉しく、

狙い通りのポイントで釣る事が叶えば、やはり 「モロタ!」 となる。


今回は、所謂ジギング船での釣行。

長年に渡る経験から、その海域を知り尽くした、

船長のサポートを全面に受けながらの青物狙い。

言わば、ポイントやタイミングはある意味船長任せとなり、

前述の釣りとは少々意を異にする。

そんな釣りながら、これはこれでまた愉しく、

いやいや、とにかく釣りは広く、深く、愉しい。


そんなジギング船による釣り。

大名釣りの様相さながら、いとも簡単か と言えばそうではなく、

そこはやはり釣り。もちろん、釣れる時もあれば釣れない時も。

覗いた操舵室の魚探では、水中は魚影で真っ赤に染まっていても、

懸命にジグを操ったところで、一切魚が口を使わないこともしばしば。

(もちろん釣腕云々のことはあるのだけれど。)

またその逆然り、どんなジグをを落しても釣れてしまう事もあったりと。

いやいや、やはり、とにかく釣りは難しく、愉しい。


普段、私が琵琶湖で興じているのは、プラグによる釣り。

もちろん、季節や時間、状況により異なるが、

基本的に狙うのは水面、若しくは表層で、

様々な状況からの判断によるイメージを投影したルアー、動きが、目で見て取れ、

それが上手く噛みあい、水面が割れるあの一瞬が堪らなくアツい。


一方、海で興じているジギング。

ジグと呼ばれる、100~150gの金属の塊を

水深50~100mへ落し、そこからシャクリ上げ、様々に操り、魚に喰わす。

もちろん、水中の状況やルアーの動きを目で見ることはできない。

自身のイメージとルアーの動きが、ダイレクトに繋がる表層の釣りとは違い、

水中のジグの動きはあくまでイメージ、洋上の自身の動きだけが頼りの釣り。

実は、この部分に随分と疑問を感じながらこれまでやってきた。

自分の動きと、水中のジグの動きが頭の中で上手く噛みあわない。

イメージ通りに釣れたところで、

風向きや潮向き、地形や船立て云々の状況下、水深数十メートルの水中で、

自分の操るジグは、イメージの通り、本当に踊っているのか・・・・・?

ブラックを求め、底付近をワームで狙う釣りや、アオリイカを狙うエギングでは、

水深もさほどなく、ルアーの動きも把握でき、

イメージとルアーの動きに自分なりの繋がりは見出せるのだが、

この、ジギングにおいては少し半信半疑な想いもあったのも事実。


そんな、ある意味「見える釣り」の対極にある、「見えない釣り」。

そんなジギングも、数少ないながら、

釣行を重ねる毎に、少しずつではあるけれど、

自身のイメージと動作、釣果が一本の線に繋がりつつはあり、

今回の釣行、最後のひと流しで、

ようやく、自身 初となる、



鰤をこの手に。



この日は朝のひと流し目から具合がよろしく、ハマチを釣り上げ意気揚々。



風は少し冷たいながらも、柔らかで麗らかな春の陽光の下、

久しぶりの魚の引きを愉しみ、適度なペースで釣果を延ばす。

少し釣ったところで、釣り分けなんかも試みて、上手い具合にメジロも手にし、



ハマチ→メジロと、出世(魚)街道まっしぐらの勢い。

しかしながら、思うようには行かないのが釣り。一旦ここで釣り止まり・・・・・

釣れない時間、試行錯誤の果てようやくの鰤一本。

今回、この一本から学んだことも多く、

更に釣り上げる事が出来そうな予感・状況下ではあったのだけど、

既に食卓を賑やかすには十分な釣果も得、

この一本の意味を大切にしたい釣り人は、(否、体力も限界であったのも事実・・・・)

答え合わせをする事無く竿を納めた。



上から、ハマチ・メジロ・ブリ。


見えない水中、魚の状況を見えるカタチにする為に、

幾年の歳月をかけ、技術や道具の進歩を経てきた釣り遊び。


見える釣りも、見えない釣りも、

そのアプローチは違う部分もあるのだけれど、

釣りという、イメージでの遊びには違いはなく、

魚種やその大小、多数を問わず、

自身のイメージと手段、結果が一本の線で繋がった瞬間、

私は至福の感動を覚えるのである。















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