2015年10月07日 15:00
シーズン最終釣行。
シーズン最後の釣行で、
まさかの一魚 に出逢えるなんて。
それも終点、魚止めの滝の下から・・・・・
そんな、劇的な今シーズン最終釣行を演出してくださった友人に、ただただ感謝。
今シーズンも、残り僅かとなった9月の上旬。
そろそろ、最終釣行の渓を何処にしようかと考え始めていた頃。
「型は狙えないが、綺麗なイワナを釣らないか」
との、有り難いお誘いを頂き、日程を調整。
諸々のスケジュール加減から、
これがおそらく今シーズンの最終釣行となるだろうと、
それに相応しい、綺麗な魚を求める釣行へと。
9月も下旬。既に朝の訪れは遅くなり始め、
何時もより少しゆっくりの待ち合わせ。
深い山間へ入る頃には、すっかり夜は明けるものの、
生憎の曇天に小雨がパラつく。
本流沿いを上流へ走る車窓からは、所々に釣り人の姿が見て取れて、
各々シーズン終盤の釣行を惜しみながら愉しんでいる様子も。
車内の会話は飽きることなく、止め処なく、
やがて、入渓点とは思えないような場所で車は止まり、車外へ。
ひんやりとした山の空気は澄んでいて、少し感慨深い想いで深呼吸。
支度を整え、流れへ下りるわけでなく、流れを上るわけでなく、
山へ入る。
事前に聞いてはいたわけだけど、ここから暫しの登山が始まる。
登山道でもなく、林道でもなく。
杣人の痕跡を辿って。
半時か、小一時間か。
いい年頃のオッサンには、まぁまぁしんどい道中を経て、
シーズン最後となる原流域へ。
タックル準備の傍ら、早速魚を釣り上げる流石の友人と、
小振りながらも、橙色鮮やかな魚の姿に気持ちは昂ぶる。
しかしながら、最初の一魚が遠い。
追いは程々にあって、幾度かは魚を掛けるも、
何時もの如く、やらかす始末。
ようやく魚をこの手にできたのは、
入渓してから小一時間ほど経ってから。
ほっとひと息落ち着いて、
少しずつ、キャストやピッチングも落ち着き始め、
かわいい一魚や、
黒く渋い一魚。
綺麗な朱点を纏った一魚。
と、相変わらずのバラシも交えたりしながら、
色彩豊かなイワナたちが遊んでくれる。
滝を登り、岩に諂い、
時に開けて。
遡行の深度と相まって、
魚影は濃く、
魚は素直でご機嫌で、
深い谷から、
開けた小さな瀬からも。
美しく、黄金色に輝いて。
小さくても、その輝き劣ることなく、
橙色と黄金色、自然が生み出す色彩の妙。
既にツ抜けから久しく、
枚挙に暇がないほどに、美しい魚たちと戯れて、
とっくに胸は一杯で。
終着点を目前に、
その一段下の 落ち込みからの溜まり にて、
一投一尾の釣りに興じて、溢れんばかりに満たされて。
にも拘らず、最後の終着点となる魚止めの滝の袂を譲ってくれる友人。
無言のプレッシャーというヤツをひしひしと背に感じながら、
これまで数々の モロポ(モロたポイント)にて、やらかした事数知れず、
今回も、何時もの如くやらかす始末に・・・・・
との一投目は、緊張からか、重圧からか少しショートに滝の落ち込みから少し外れて。
追い出た魚は、まずまずの大きさがあったのだけど、引き代短く喰うに至らず。
間髪入れずに放った次のキャストで、
ルアーは、珍しく狙い通りの白泡の際に吸い込まれて。
アクションを入れ、泳ぐルアーが落ち込みの白泡を通り過ぎた辺りに差し掛かり、
岩陰からルアー目掛けて黒い影。
次の瞬間、黒い影がルアーを咥え反転、
同時に最高の魚信とこれまでにない曲がりを見せるロッドを仰ぎ見る、至高の時が。
ここからが大変。
魚の引きをどうにかイナし、
抵抗する力を調整しながら手前に寄せつつ、ネットを準備するのだが、
ネットとリーシュコードが絡まって。
どうにか強引に掬える状態には整った瞬間、
魚は手前の倒木の下へ潜り込む。
・・・・・
やらかした感 満載の一瞬の沈黙の後、ぎりぎり魚を引き剥がす。
同時に落ち込みへと突進する魚。
二度三度と、強烈な突っ込みに、竿と身体で受け流し、耐え、
そんなドタバタのお陰で、思う存分に魚の引きを味わい尽くし、
感激の瞬間、ネットイン。
至福の一瞬。
私以上に喜び称えてくれる友人とのぶ厚い握手。
友人からネットを拝借し、
暫し見惚れる、
自身初となる尺上イワナに、
感無量。
シーズン最終釣行にて、
綺麗なイワナに癒されながら、
原流域の終着点。
最後の一投に、感激のエンディング。
この、最高な釣りのひと時に、
感謝。
ROD:TENRYU/Juvia JV50UL
REEL:Shimano/TWIN POWER C2000S
LINE:VARIVAS/SUPER TROUT Advance 4lb
LURE:sumlures/S45cw,SMITH/D-Compact