父と子と釣りと / 前編

京都釣組

2011年12月05日 20:20


父と子と釣りと





既に師走は12月。

気分的にも、現実的にも気忙しい今日この頃。


例年であれば、12月ともなれば、

その一年の労をねぎらい、来るべき新たなる一年の為に

少しクールダウン。極力のんびりすることに努めるのだけれど、

生憎の今年、今携わっている一つのプロジェクトに、

休日であるはずの日曜日に「休み」の文字は無く、

12月の日曜日と殆どの土曜日は、すべて仕事に費やされることに。



そんな先週末の土曜日のこと。

釣りに出かけられない日曜日の代わりにと、久し振りに竿を持って出掛けた。



一週間前には、水深150m以深に潜む、重量数十キロの大魚を狙った釣行に、

手馴れの豪腕釣り人たちに同行しようと目論んだものの、

生憎、体調不良で休釣を余儀なくされたが、

今週は、違った意味で強者の、わが子供達を同行者に、

サビキで豆アジを狙うという。


先週と今週の釣り物のギャップは大きくあるが、

所詮は、どちらも竿と糸を使う釣り遊び。

魚の大小や、釣りの大小はあるものの、

釣りそのものの愉しさ、愉しみ方はある。



淡水、海水を問わず、節操なくルアーでの釣りに興じている私ですが、

年に数度は、川や海での餌釣りも愉しんでいます。



当初は、秋本番の11月初旬に予定していた、息子との釣行。

釣り好きな父を持った影響か、本人も釣りに興味津々で大好きなんだと。

(ちなみに、魚(特にお刺身)を食べるのは、もっと好きなんだとか。)

そんな、息子が楽しみにしていた、男と男の釣行の約束を果たすべく、

朝一番から仕事に励み、一区切りをつけ、いざ。


男二人の気ままな釣行のはずが、なんと娘まで来るという。

そんな親子三人の晩秋(初冬)アジ釣り釣行。



毎年数度は、息子とアジ釣りに出掛ける日本海。

これまでに、色んな場所へ訪れ、試行錯誤の末に辿り着いた とある場所。

何も言わずとも、今回も目指すその場所は、互いに暗黙の了解済み。

朝からの仕事で出発は遅れ、急ぎ用意し、京都市内を発つ。


いつもは琵琶湖へ続く道を直進。

ひと月前に管理釣場へ左折した交差点も直進。



途中の山々は、まさに紅葉真っ盛り。

見事に彩られた自然の景色に感嘆。

それまで車載のテレビで映像を見、道中の退屈を凌いでいた子供達も、

言わずとも、視線を外に向け、「うわぁ!」だの、「きっれ~い」だのと。

そんな二人の情景を見、父は少しほっとしながら、一路、日本海へとひた走る。


既に到着は昼を過ぎ、

晩秋、否、すでに初冬の様相の海辺には、

生憎の天候も相まってか、人影は無く、他の釣り人の姿も無い。

そんな中、突堤を先端に向け歩く道すがら、

この場所も、他と同様にあちらこちらに、見たくは無いゴミの姿。

「きたないね」「あかんのに!」と自然とこぼれる子供達の言葉に、

成長を感じながら、帰りにゴミは拾って帰ろうと。

先端附近に釣座を決め、

釣り急ぐ兄と、空腹の妹を交互に構い、

父と子の釣りが始まる。














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