2015年08月20日
残暑の渓へ【盆釣③】
残暑の渓へ
目論見通り、企て叶って残暑の渓へ。
世間の盆休も、残すところ僅かばかりに。
殆どの釣りを早朝から愉しむことが多いのだけれど、
休み明けに備えて残り仕事を片付けたり、
なんやかんやで時間が過ぎて、入渓できたのは既にすっかり午後の刻。
そんな盆釣最後のステージは、
今年のGWに、初めて訪れた渓流へ。
陽は高く、厳しい残暑に汗かきながら。
アブを牽制しつつ、身支度を整え、
以前より少し下手から遡行を開始。
早速小さな影がルアーを追うが、これがなかなか追いきらず。
少し大きな影も見受けられるが、途中で見切られる。
歩を進め釣り上がり、しっかりと距離を取って、溜りを狙ってようやくヒット。
しかしながらのアワセバレ・・・・・
更に上って、支流の入り口廻りでは、魚の追いがあるものの
喰わせきれず、引き代短く、魚を手にできず。
釣れはせずとも幸先良いかと思いきや、
遡行を続けて、釣り上がってゆく度ごとに、魚の追いは減るばかり。
稀にある魚の追いは、どことなくやる気がなさそうで、それも一度っきりで。
ここぞというポイントでも魚の姿は殆ど見られない。
久し振りに訪れたいという想いが一番大きな理由でありながら、
場所・時間的な事情もあって、こうしてマイナーな渓を選んだわけなのだけど、
よくよく見れば、流石に盆休。
少し前のものから、ひょっとして午前中?と疑いたくなるようなものまで、
足跡がまぁまぁと。
それでも、こうして渓流を釣り上る事そのものが愉しいわけで、
釣果は二の次三の次。
そのうちいつかは何とかなるさと、過ぎ去る夏の渓を愉しんでみる。
そんな想いが通じたのかどうかは分かりはしないことなのだけど、
日陰の溜りから日向の瀬にかけて、ルアーを通した瞬間に、小気味良いアタリ。
掌に納まるほどの小さなアマゴ(冒頭写真と同魚)が、癒しをくれる。
少し肩の荷も下りて、ほっとひと息。
しかしながら、やはり後は続かず、
時節的な事、人的プレッシャーに魚はかなりナーバスな様子。
幾度か惜しい場面もあったにもかかわらず、モノにできず。
それでも遡行を続行。
よさそうなポイントに的を絞って釣り上る。
渓程中程からは高低の差が大きい、イワナの渓相となるも、
以前訪れた際は、イワナは釣れずアマゴに終始したこともあって、
この先少し望み薄。
そんな感じで、時計を見ながら残り時間と競り合いながら。
少し開けた場所に出て、少し向こうに、落ち込みからの溜りが広がる。
高低差の加減から、おそらく未だ気づかれてはいなく、
距離も十分に開いている。
ここまでの渓程で、一発でキメないと以降は出ないのは十重承知。
そんな緊張感を愉しみながら、久し振りにミラクルキャストがキマり、
ルアーを操り、溜りの中ほどで、
ククンッ。と。
あとはもう、引きを愉しむ余裕すら無く、何とか獲りたい一心で、
どうにかこうにかネットイン。
今日の一日、貴重な一魚に出逢える事ができた。
サイズはともかく、イメージ通りの一本に感謝。
もう少し釣り上がりはしたのだけれど、好転する兆しも、残り時間もなく、
林道が再接近する地点にて、脱渓。
傾き始めた陽光が、影を生み始めた林道で、熊鈴の奏でる音色を聞きながら、
今日一日の釣りを、反芻し山を下って、
2015年の盆の釣り、納竿。
ROD:TENRYU/Juvia JV50UL
REEL:ABU/Cardinal 33X
LINE:VARIVAS/SUPER TROUT Advance 4lb
LURE:SMITH/D-Compact