2015年10月09日
祭りのあと
劇的なシーズン最終釣行のひと時を過ごした、
そんな、祭り のあと。
美しいイワナたちと戯れて、
最後に心に残る嬉しい一魚と出逢う事となった原流域から、
下山したのは丁度正午を過ぎた頃。
既に心は十分満たされ尽くした、至高のエンディングに、
溢れる余韻は治まらず。
午後からのひと時をどう過ごそうかと、車を走らせあれやこれや。
もう一本、少し険しい原流域へとの想いもあったのだけど、
満たされた心持と、少々くたびれた身体もあって、
次なるシーズンに向けた探索とすることに。
辿り着いたのは、
数年前の台風による大雨と土砂崩れによって、
壊滅状態と化した本流筋はアマゴの渓。
川の袂で空腹を満たし、遡行を始める頃には、
秋の陽射しと青空が広がって、
川面に注ぐ木漏れ日が美しく輝いて。
入渓程なく、早速友人が魚を掛ける。
小さくかわいい綺麗な魚に、ほっと安堵と、健気に命を繋ぐ力強さを感じる。
とは言うものの、一見綺麗に見える渓相も、
上流からの土砂の流入は今なお続いている様子で、
随分変わり果てたと言う、流れやポイントと、
渡床の際に濁る足元に、一抹の不安は隠せない。
そんな中から、
私にも、小さく綺麗な魚が遊びに来てくれた。
真新しい足跡も見受けられ、
ハイペースで要所を交互に打ちながらの遡行。
時に、まずまずなサイズの魚も出てきて、今後の命の繋がりを想い安堵する。
午前中の、イワナの力強い美しさに対比するような、
午後からの、アマゴの華麗な姿に見惚れ、
優しく柔らかな秋の陽射しが降り注ぐ渓で、一喜一憂、
水面に映る秋の空。
満足の魚、その釣れ方も味わって、
終わるシーズンの寂しさと、
次なるシーズンへの愉しみとが、複雑に絡み合う。
最後となる大堰堤では、友人にここ一番の一魚が。
そんな、祭りのあと の探索は、この大堰堤で終着を迎える。
ほんの少し色付き始めた紅葉に、
堰の向こうに広がる天高い秋の空。
今年も存分に愉しませてくれた、
渓の釣りでのひと時に感謝して、
2015、退渓。
ROD:TENRYU/Juvia JV50UL
REEL:Shimano/TWIN POWER C2000S
LINE:VARIVAS/SUPER TROUT Advance 4lb
LURE:sumlures/S45,ITO CRAFT/Bowie,Angler'sRepublic/ANRE'S Alexandra