2014年10月03日
シーズン最終釣行
シーズン最終釣行。
心残りとなった最終釣行を終え、スッキリしない日々を数日。
やはり、もう一度なんとか・・・・・とは釣り人の何とやら。
幸い禁漁までにはまだ数日。
カレンダーとスケジュールを睨めっこすること更に数日。
併せて、ハードワークを自身に課して、
9月の終盤、カレンダーの中にひとつのピンスポットを開く。
泣いても笑っても、もう後は 無い。
そんなシーズン最終釣行へ。
芒の穂先が、初秋の風に揺れる渓。
到着は少し遅い、まだ朝と呼べる時間帯。
入渓地点を、前回より少し上流に定め、逸る気持ちを抑えながらエントリー。
ここ数日の好天に、先日よりも更なる減水傾向著しく、
ゆっくりと釣り上がった前回よりも、アップテンポで釣り上り、
渓程の後半に点在する、要所を目指す。
そんな思惑でいたからなのか、少々雑な釣りになってしまったようで、
せっかくのチェイスも喰わすには至らない。
ただ、前回と違い、そんな魚からの好反応に少し鼻の穴が開いてしまう。
そして、もう少し釣り上がったポイントで、
ルアーを通すコース、水深、スピード、アクションを試しがらの数投目。
クンッと得た魚信と共に、遠くの水中でキラッと光る魚影。
しかしながら、一瞬 魚の引きを愉しんだ後・・・・・フックオフ。
まぁ、残念ではあるのだけれど、意外に心満たされて、
今日は気持ちよく釣り終える事が出来そうな予感が。
そう思えてくると、打ちながら釣り上るのが、もう愉しくて、楽しくて仕方が無い。
流程の中ほどの流れが大きく曲がるポイント。
一目で、所謂「大場所」と呼べるポイントがあるのだけれど、
この渓に通うこと十数回。これまで一度のアタリすらなく、もう既に期待すらなく。
でも、一応は毎回数投の様子見はしており、今回もそんな気分でまず数投。
少しコースと深さを変えてみて、更に数投。
やっぱり居ないかと、見切りの一投・・・・・
で、 ゴゴッ! と。
瞬時にロッドがグングン入り、水の中ではギラリと銀色の魚体が翻る。
まずまずの魚の心地良い引きを愉しむこと、わずか数秒その後に、
フッ・・・・・ と。
相変わらずの詰めの甘さは一級品、
まさかのバラシに、悔しさ・惜しさを通り越し、思わず笑ってしまう始末。
古人はよく言ったもので、二度あることは三度ある。と。
本心ちょっぴり惜しい一魚を釣り逃した少し上流で、
ありえない三度目の・・・・・バラシ。
まぁ、所詮はこんなものだろう。と、さほど落胆することもなく、
最終釣行を愉しみながら釣り上る。
開けた平瀬に出た。
流れは緩やかで水深は浅い。
初夏ではこんな瀬にも魚のチェイスが見て取れたのだが、
この時期、今日の状況下では見込は薄いだろうと、高をくくりながら数投。
ツンツンッ
と、細かいアタリに竿先が震え、すかさず竿を煽ってアワセを入れる。
少々頼りない魚の引きが、ロッドを伝う。
もう、バラすわけにはいかない四度目の正直。
思いのほか素直に寄り来る魚を上げれば・・・・・
途中から、わかってはいたけど、アブラハヤ。
狙いの魚じゃないけれど、一魚の大切さにかわりなく、
いやいやシーズン最後の魚がこれとは、
自分らしくもあったりして。
そんな一魚に、少しばかり身も心も軽くなり、
更に奥へと、足取りは軽やか。
ここまでの渓程と、バラした3尾の状況を鑑みて、
狙うポイントを絞り、後半エリアに差し掛かる。
なるほどなるほど、狙いはあながち間違いはなさそうで、
数度のチェイスを確認。
ただ、やっぱり気難しき秋の魚故なのか、
見切られるのは早く、追いも浅い。
なんとか初投で喰わせなければと、距離を大きく取り、
少し遠投の利く流れの中で、三度心地の良い魚信を得る。
狙いの魚であることは間違いなく、
喜びと嬉しさに溢れる余裕は既にない。
なんとかこの手に納め得たく、必死のパッチ。
小さきながらも、どうにかこうにかシーズン最後に花添えるかわいいアマゴ。
なんとか渓魚でシーズンを終えることが出来た喜びの反面、
少し残念だったのは、
もう少し写真に収めたく、ネットに魚を放したとたん、
やっぱり小さすぎたのか、網目からすっと還ってく始末。
どうしても、詰めの甘さは一級品・・・・
退渓地点までは、もうあと少し。
残りの渓程を、少し時間を掛けながら、
ひとつずつ、ひとつずつ。
過ぎ行くシーズンを惜しみながら、歩を進める・・・・・