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Posted by naturum at

2011年09月28日

もうひとつの夏


もうひとつの夏



気候はすっかり穏やかに。

すでに、夏の名残も殆ど無く、深まる秋に想いを寄せる。

しかし、

まだ、終らない夏がここに。




様々な魚たちを相手に、節操の無い釣りに興じてはいるけれど、

この夏、開いた新たなる扉。

咽返るような空気、香り立つ緑。

流れる汗が頬を伝い、下顎の先端から滴り落ちる雫。

息の出来ないような緊張感と重圧。

閉じることを許さない、視界への視線。

静と動。

その静寂の中から突然に沸き起こる激しき捕食。



この、もうひとつの夏が、未だ終ることを許さない。



先日、現場より投稿した「夏の終わりに」

その釣行で、この、憧れの魚を求めた、初めてのシーズンを締め括るつもりでいた。

そう、釣れても、釣れなくても。

結果は、残念ながら不釣に終ったのだけど、

季節の進行に伴ってか、この釣行では、手に余る程の、アタックの数々。

中には幾分 他魚種かと、怪しいアタックもあったのだが・・・・・

もちろん、釣り上げることを想い、竿を振ってはいたのだけれど、

このシーズン、数々の感動、驚きを受け、

釣り逃がしても構わない、との想いがあったのも事実。

十二分に心は満ち、気持ちよくシーズンを締め括り・・・・・・



「未だに魚を捕ることはできずにいるが、

初めて剛竿を振ったあの日から、指折り数えて片手ほど。

いくつものバフッと、バシャッ。

時には、ルアーを追う、水面水草の盛り上がりに驚愕。

数メートル離れた場所からの、突然のルアーを目掛ける水面の動き。

その都度ごとに、新しい感動があり、

その都度ごとに、喜びを噛み締めた。

正直、その、置かれた状況や環境をはじめ、とても難儀な釣りだけど、

久しぶりに味わう、釣りにおける感動は、昨今、他に替えるべきものが無く、

この釣りを始めることができたことに、本当に喜びを感じ得ることが出来た。

今年の夏はもう、終わりを告げるけど、

また、来年。新たな夏が訪れる。

来年の夏もアツイ夏であることを切に願う。」



と、締めくくりの文章まで下書きしていた当ブログなのだが・・・・・


先日のサムキャンプ

「じゅん屋」のじゅん氏から、

挨拶代わりに、先制パンチを不意に喰らう。



ただただ素直に嬉しく、上手くお礼を申し述べられたかどうかも定かでないが、

これまでの、幾多の釣行で、結ばれ、投げられ、そして喰われた、

傷跡の一つ一つが、大切な思い出であろうことが予測されるウイードレスプラグ。

大変有り難く、この我が手元に。

結果、再び未だ冷めやらぬ、アツイ想いが再沸騰、

翌日、ゲリラ豪雨の如く降った夕立の後、水辺へと。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


向かう車中、カーラジオのスイッチを切り、エアコンをオフに。

車窓を全開し、外気に身体を馴染ませ、

自分自身のスイッチをオンにする。

雨上がりの気温は25℃。

頭上には暗雲が残るが、西方には少し雲の切れ間も差し始め、

未だ居残るセミの鳴き声が、今日の雨の終わりを告げる。

水面は既に水生植物の減少が顕著。

あの、一面が覆われていた夏が既に懐かしくもあり。

近場で数投。身体を慣らし、ポイントへと歩を進める。

そして、一投目。

捕食音と共に、水面が割れ、早速のアタックを得るのだが、これがなかなか。

先日の釣行を含め、少し感じた様子の違い。

真夏に味わった、激しいアタックとは異なり、

バフッ!!のはずが、パフッ!としたアタックの多いこと。

時には二度三度とアタックし、喰い損じるその様は・・・・・・

・・・・・・・・

沸々と、沸き起こる疑心暗鬼な心持ち。

本夏を終え、魚が変わったのか?他魚種の活性が上がったのか?

それとも、もともと・・・・・・・

そんな不安な気持ちを横目に、ポツリポツリと起こるアタック。

未だにこの場で、目にはしていない狙いの魚。

この目で何とか確かめたい・・・・が、

パフッ!

・・・・・・・

さらに、

距離にして約30mほど、水面を動くひとつの影。

ウイードレスプラグを引くと、その影はしかと水面を追ってくる。

止めれば止まり、間合いを詰める。時に潜り、顔を出す。

次のアクションの瞬間、襲い掛かるのを繰り返す。

が、コイツも幾分喰うのが下手な様子で。

寄せてくるウイードレスプラグに、ずんずん、ズンズン、ずん・・・・・

間合いを詰め寄る、遠目では、計りかねたその影姿。

本家フロッグ。そう蛙。

フロッグで、蛙を釣ろうとは思わなかったが、

その追いかけっこが少々興味深く、しばし、余興に興じてしまう・・・・・


その後も少しは粘ってみたが、

時既に、緊張の糸は途切れ、水辺を去ることにした。


季節の進行がそうさせたのか、激しい豪雨の影響か、

狙いのアタックを得ることの出来なかった名残惜しさに、

鏡のような水面が、晴れ間の差した空を映し、ただ眩しく・・・・・



もう一度。

既に季節は移り変わったけれど、

釣れても、釣れなくとも、あの夏のアツイ感動を。

終らない夏に終止符を打つべく。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


そして今日。

この、狙いの魚を求めた今シーズンの釣行を締める。

どのような結果に終ろうとも、季節は巡り、また夏はやってくる。

折りしも向かうその途中。

休憩がてらに車を止め、一本煙を揺らしながら、

スマートフォンからアクセスしたブログ

偶然にも、一つの区切りを示した記事が。

ただなんとなく、今日は釣れる。と。


気温は徐々に上昇し、夏を思わせる快晴ながら、

その日差しには夏の力強さは既に僅かで、

時折吹く秋風が、少し汗ばんだ身体に涼を運ぶ。



大きな期待を、胸に秘めた釣行ではあったのだけれど、

これまでの釣行と比して、手ごたえは薄い。

数度のアタックは得た。

(先日に引き続き魚種は既に定かでないが・・・)

また、これまでに無い、大きな水飛沫も上げた。

来シーズンを見据え、もうひとつのフィールドでも試みた。


しかしながら、締めの釣行、不釣に終る。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


残念ながら、今シーズンは魚を手にすることが出来なかったが、

心に残る、数々のシーン。

久しぶりに、心底味わった、釣りへの感動、醍醐味。

そんな余韻に浸りつつ、

いずれ、また来るアツイ夏へと想いを馳せる。



ここに、2011年のもうひとつの夏が終る。








  
タグ :憧魚釣行記

Posted by 京都釣組 at 03:33Comments(2)憧魚

2011年09月14日

夏の終わりに




夏に終わりを告げるべく。


秋の気配が成りを潜め、

気温は既に30度。

まだ、終わりきらない今年のアツイ夏に、

一区切りを着ける。


私の拙い経験や知識、技術では、

その魚を釣り上げることができる確率は

限り無くゼロに等しいけれど、

この釣りを感じ、楽しむことができる自信は、

確信として100を超える。


・・・・・いざ。




  

Posted by 京都釣組 at 10:10Comments(0)憧魚

2011年08月10日

夏のアツイ一瞬


ほんの少し満たされた湖北釣行の続編。



もうひとつの、想いを遂げようと車を走らせた。

かねてより照準を合わせておいたあの場所へ。

でも、実際のところは、やってみなければ分からないのだが。


竿を振ることも無く、今シーズンを終えそうな気がしていたが、

これも、自然の流れ。と、少々言い訳がましく。

偶然か、必然か、その時はやって来る。



車を止めて、手ぶらで散策。そう、いつものように。

そんなふうに、新たなる扉を開ける鍵を探すため、

こんなことをいったい何度繰り返してきたことか・・・・・・

もちろん、先人達に比べると、へでもない数、距離なのだけれど・・・・・



そんな私の視界の末端。

水面が割れた瞬間を、珍しくも見逃さなかった。

明らかに、これまで釣り上げた魚とは違うその雰囲気に、気持ちが高ぶる。


少し気持ちを落ち着かせながら、車まで戻る。

鍵を探す散策は中断され、何時しかタックルの準備に取り掛かる。

紐と呼んでおかしくないその釣り糸を、

幾度と無く、結んでは解きを繰り返し練習したノットで結い、

いよいよ、初めて、投げることを決めた。



そう、今日の目的は、このタックルで投げること。

投げるだけであれば、別に、先程まで訪れていた琵琶湖でも良かったのだが、

実際そのつもりだったのだけれど・・・・・

そこは、やはり気持ちの持ちようというものが存在して。



先人達の言葉や教え、願いを繰り返し、頭に叩き込んだ多くの事柄。

自身、頭では理解し、繰り返し反芻し、準備も整えた。

あとは、現場で、多くを学び、考え、自らの身にする他は無い。



初めて現場において手にした、その竿は、

節操無く、様々な釣りを楽しむ私にとって、

これまでの、どの竿よりも重く、一本芯が通っている。

その重さが、この釣りを始める心持ちの重さであり、

一本の芯の通った、潔い気持ちを生み出してくれる気がする。


そんなタックルを片手に、水辺へ向かう高揚感。

背の丈ほどある、葦を掻き分け水辺にそっと近寄った。

目前に広がる、植物に覆われた水辺。

生涯、忘れることの出来ない、一線を越える一投目。

その、重い棒を振りかざした。

・・・・・・・

見事に、身体が順応していない。

滑稽なその立ち振る舞いに、辺りには誰もいないが恥ずかしい。

タックルの、重さ、硬さ、長さ。リールの大きさや、ラインの太さ・・・・・

どれをとっても、これまでの釣りとは一線を画す、別次元。

少々戸惑いながらの悪戦苦闘。

難儀な釣りに足を踏み入れてしまったが、気持ちは更に高ぶっていく。


少しずつ、初めてのタックルに自身を合わせていくと、

次なる問いは、ルアーの動き。

はてはて、どう動かせば良いのやら、暗中模索のはじまり。

全くもって、なってはいないルアーの動きながら、

静と動、ポイントの濃度、周囲の状況などを自分なりに組み立ててみる。

そんなふうに、困惑を楽しんでいると・・・・・・


バフッ!


いきなり、である。

自分自身、信じられない事象・・・・・

分かりやすい言葉を使うと、

目が点。そのものの状況。

一瞬固まった私の身体とは裏腹に、

チキンなハートは最高潮。

もう、充分。


タックルになれるための、ものの試し。

そんな、安易な気持ちだけで水際に立ったわけではないが、まさかの捕食。

もちろん、アタックのみに終ったが、その、感動的な一瞬に心が奪われた。


我に返り、抑え切れない欲望のままにもう数投。

パフンッ!

豪快な捕食音が響いた瞬間、ルアーが空中に舞う。

・・・・・・・

一度ならず、二度までも。

まさに、感無量。



多くの先人達が、日々奮闘し、

守ろうとしている現状と、築こうとしている未来。

この瞬間、未熟ながらもその理由の片鱗を垣間見、感じた気がした。



既に気持ちは十二分に満たされ、その場から離れた。

後は、竿を置き、そのフィールドをひと通り見て回る、散策に時間を費やし納竿。



短時間ではあるけれど、初めての試み。

右も左も分からず、見よう見真似の暗中模索。

そんな状況ながら、憧れの魚からのメッセージ。

正直、響いた。


釣りで感動することに久しい昨今。

無理やり精神性を説き、心の充足をその部分で求め、

補うことが多くなってきつつある。

が、純粋に釣りの感動がそこにあった。



新たなる扉。既に開かれ、その一歩を踏み出した。

これからも、多くを学び、多くを感じ、

この、大切なモノを守り、築いてゆきたいと、そう想う。







  
タグ :釣行記憧魚

Posted by 京都釣組 at 18:18Comments(4)憧魚